ようやく Windows Server 2012 R2 を 2019 にアップグレード

 土曜日は、Windows Server 2012 R2 をようやく 2019 にアップグレードしました。


移行が厄介

 とっくの昔に 2012 R2 のサポートは切れていたけれど、複数の理由から今まで引っ張ってしまいました。

  1. 複合機用のOCRソフトが入っている
  2. データが数百GBと大量なので移行に時間がかかる
  3. Active Directoryがないので、アクセス権のふり直しが面倒
  4. ファイルサーバーなので気を遣う
  5. Windows Server のライセンスが不明
  6. オフィスの移転等、他の作業で忙しかった

 OCRサーバーだけなら容易に作り直せたかもしれませんが、ファイルサーバーと一緒になってしまっているので、アクセス権の移行やデータの移行を考えるとそう簡単にやる気になれませんでした。


移行は待ったなし

 基本はファイルサーバーなので、社内ネットワークに侵入されなければ、今すぐの危険はないとはいえ、ゼロトラストの概念が広まる現在を考えるとそうも言っていられません。

 ないとは思いますが、サポートが切れているので、OSに思わぬ不具合が発生したときにいきなり詰んでしまうというリスクがあります。

 なにより、今話題のセキュアブートの証明書問題が 2012 R2 にも生じるのではないかという懸念です。次の事件の時のように、セキュアブートを無効にすれば回避できるかもしれませんが、回避できなかった時は地獄を見ます。

 電子証明書が破損してPCが起動しなくなる


インプレースアップグレードという選択肢

 サーバーの移行には、新しいサーバーを作ってそちらにデータとアプリを移行するクリーンインストールと、Windows Server 2012 R2 をそのマシンのまま 2019 にアップグレードするインプレースアップグレードがあります。

 システムの安定性という面では、クリーンインストールが望ましいけれど、移行の際にデータが不完全だったり、アクセス権の設定が不十分だったりした日には目も当てられません。

 インプレースアップグレードの方は、前のバージョンのデータのごみや不具合などもそのまま引き継いでしまい、さらに悪化する恐れもあります。

 以前調べた際には、Dellからもインプレースアップグレードはお勧めしないというアドバイスをもらっていましたし、一般的にもそう言われていて、私自身もそうだと思っていました。


インプレースアップグレードは改善しているらしい

 今回、インプレースアップグレードについて調べてみたところ、Reddit に、数百台のインプレースアップグレードを行っているけれど、ほとんど問題なし、という投稿が複数見られ、なかには、新しい職場で上司から指示されてありえんと思ったけれど、仕方なくやってみたら問題なかった、という人もいました。

 インプレースアップグレードに反対していたAIも、2008とかの頃はダメだったけれど、2012 R2 から 2019 などへのアップグレードなら安定している、と手のひらを返したことを言い始めました。

 また、クライアント用のWindowsと違って、サーバー用のWindowsは前のバージョンを残さないため、ゴミが残らず結構きれいになるという話もありました。

 となれば、ダメもとでインプレースアップグレードを試みて、だめなら力業で移行するという手もあります。


2012 R2からアップグレードできるのは 2019

 2012 R2からアップグレードできるのは、2016, 2019, そして 2025 です。

Windows Server アップグレード パスを計画する | Microsoft Learn

 2022 では、アップグレードできなかったけれど、2025になってアップグレードできるようになったようです。

 手持ちのライセンスは 2019 と 2022 です。

 2022については、以前意向を試みた際に、Dellに問い合わせてプロダクトキーとメディアを取得済みでした。

 2019についてもプロダクトキーはサーバーの後ろに貼ってあったので取得できましたが、メディアが行方不明でした。

 仕方がないので、評価版を使ってインプレースアップグレードを試みたことはありましたが、データの引継ぎオプションが無効のため撃沈。失意のまま今に至っていました。

 今回Dellに問い合わせたところ、メディアは私が管理用に使っているDellのメールアドレスではなく、別のメールアドレスに紐づけられていたことがわかりました。

 その別のメールアドレスでは一度もDellのサイトにサインインしたことがなかったため気が付きませんでした。


仮想マシンのエクスポートとスナップショットの作成

 いきなりアップグレードを試みて、Windowsが起動もしなくなりました、とか、ファイルシステムが壊れました、では、しゃれにならないので、バックアップを行いました。

 まずは、仮想マシンのエクスポート。ところが、ストレージ領域が足りませんという、まさかのエラー。

 OSとデータドライブの容量は数百GBでしたが、その他にバックアップ用のドライブをマウントしていたのをすっかり忘れていました。そちらはテラバイトあります。そのドライブをアンマウントしたら無事にエクスポートすることができました。

 さらに、簡単にリカバリーができるように、チェックポイントを作成してスナップショットも取りました。これで安心して作業ができます。

 ちなみに、バックアップはクラウドにもとってあります。しかし、そちらは震災とかランサムウェア対策など、非常事態に備えたもので、使うとなると長時間のダウンロードが必要になります。


言語を合わせないとデータの引継ぎができない

 準備ができたので、インプレースアップグレードを開始しましたが、またもやデータの引継ぎオプションが有効になりません。理由は言語の違いにありました。

Windows Server: OSインプレースアップグレード手順 | Dell 日本

 デルから提供されるインストールメディア(ISOファイル)はマルチランゲージで、なおかつアップグレードの場合はメッセージも英語のままです。

 その結果、インストーラー(英語)とインストール済みのOSの言語(日本語)が異なり、データの引継ぎオプションが無効になってしまうようです。

 そのため、アップグレードを行う前に インストール済みOS の言語を一時的に英語にする必要がありました。


言語パックのインストールに2時間以上かかる

 インストール済みOSの言語を英語にするには、上記ページの手順にあるように、米語の言語パックをインストールする必要があります。

 早速開始をしたところ、ダウンロードは比較的速やかに完了したものの、インストールのプログレスバーが0から一向に進みません。

 タスクマネージャーを見ると、インストーラーが CPUを20%位ずっと消費し続けてはいました。

 しかし、30分経っても1時間経っても進まないので、ロックしているかループしているんじゃないかと疑いました。

 イベントビューアーを見てみると、時間はかかるものの、段々とサービスが停止されているので、何かしていることはわかりました。

 キャンセルしたくなる欲望を懸命に抑えて待っていたところ、2時間を少し過ぎたところでようやくプログレスバーが進み始め、そのあとは比較的すぐにインストールが完了しました。

 (2012 R2はサポートが切れているので、言語パックのダウンロード自体ができなくても仕方がありませんでした。そういうことを考えてもさっさとアップグレードするべきだと思いました)


言語の切り替えに時間を取られる

 言語パックをインストールできたので、今度は言語切り替えです。ところが、Dellの手順ページの通りに詳細モードで起動しようとしてもうまくいきませんでした。

 Hyper-Vの仮想マシンだからなのか、shutdownの -o オプションが効かないし、シフトを押しながらの再起動も効果がありませんでした。

 結局、仮想マシンの設定画面で2012R2のインストールメディアをブートメディアとして指定して、ブート時の優先順位を一番上にしてインストール画面を起動し、そこから Shift+F10でコマンドプロンプトを出して、コマンドをたたいて言語設定を変更しました。

dism /Image:C:\ /Set-UILang:en-US

 言語さえ書き換えればよいようなので、おそらく、Windows Server のインストールメディアはインストールされているOS以上であればよいのではないかと思います。

 言語を変更して再起動したところ、画面は英語のままなので、えっ!?、と思いましたが、 dism /Online /Get-intl を実行したところ、肝心の言語は正しく英語になっていました。


OSのアップグレード自体はすんなり

 言語を変更できたので、今度はデータの引継ぎオプションを選択できるようになり、アップグレード開始。

 こちらもそれなりには時間がかかるものの、体感では30分か1時間位でアップデート完了。今度は進んでいるのが目に見えたので安心でした。

 アップグレードが完了し、起動してきたので、サインインして Windows Update を適用しました。

 これまで、オンボードできなかった Defender for server も試してみたところ、あっさり有効化され、EICARなどの検知も良好で、管理コンソールからも確認することができました。これで安心です。


インデックス破損

 しばらくテストしていたところ、Windows Search のインデックス破損が発生。

 2012 R2 の時にも何回か発生していて、アップグレードすれば治るだろうと思っていましたが、再度発生してしまいました。

 インデックスの再作成を実行したところ、とりあえず完了したので、これは様子見です。

 もしかしたら、Windows Update の適用やアップグレード直後の再起動等が影響したのかもしれません。

 これでもダメなら、 2025 へのアップグレードも考えます。Copilotに言わせると、 2019 までは、よくインデックス破損が起こったそうです。


とにかくうれしい

 数年間頭を悩ませていた 2012 R2 のサポート切れ問題がようやく解決したので、ほっと一息。これで枕を高くして眠ることができます。

 複合機のソフトの関係で、現在上げることができるのは 2022 までです。そこまで上げると、2031-10-14 まで使うことが可能です。そのころになると複合機も買い替えなので、OCRソフトともおさらばすることができそうです。

 OCRがなくなれば、さらにアップグレードもできるので、2025や 2028 まで引っ張ることも可能です。そうなれば一安心です。

 そこまでいたるまえに、SharePointやAzure Files に移行するという手も考えられます。



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