航空機の遅延はしばしばあります。

海外旅行には航空機の遅延がつきものです。直行便の場合には到着がしばらく遅れる位ですみますが、乗継便の場合には場合によっては大変なことになることもあるようです。

過去に経験した遅延やキャンセルについて書いてみたいと思います。

遅延

アメリカでの悪天候

海外旅行を始めた頃、アメリカのフェニックスに行こうとした所、サンフランシスコだったかロサンゼルスで悪天候のため足止めされました。

数時間待たされてようやく飛んで、フェニックスに着いたときにはもう真っ暗で、何も見えない中レンタカーでホテルを探したのは大変でした。当時のアメリカ製カーナビはないよりマシ程度のものでしたし。

往路復路での遅延

マイルを使ったオセアニア周遊でフィジーに行ったときも、パースからオークランドに行く際に1時間以上遅延。オークランドからバンコクに飛ぶ際にもまた1時間位遅延していました。

幸いオークランドでは十分すぎる乗り継ぎ時間があり、バンコクでも余裕のある乗り継ぎだったため大きな問題にはなりませんでした。

デンバーでの計量システム不良による遅延

飛行機では重量配分が大事です。極端に後ろや前に重いものを乗せると離着陸時に影響を与える恐れがあります。荷物の重量配分を行うのはコンピューターを使っています。

コロラドのデンバーからワイオミングのジャクソンホールに飛ぶ際にはこの空港の計量システムにトラブルが生じて数時間遅延しました。このときはもう飛ばないんじゃないかと思うくらいでした。

ジャクソンホールに着いたときにはフェニックスのときと同様真っ暗で、Hertzのスタッフがあくびをしながら待っててくれました。レンタカーを借りて、シカなどの野生動物が群れをなして闊歩する国立公園内の道路をノロノロとホテルに向かいました。次の日は青空の撮影日和でしたが、うちのは眠くて午前中起きられませんでした。

クスコ行きが遅延してマチュピチュに行けなくなりそうに

リマからクスコに飛ぶ際にも遅延。クスコに飛ぶ飛行機はよく遅延すると事前に知ってはいたものの、本当に遅延するとは。行ってみてわかったのはクスコは高地の空港で雲の中に降りていくような感じです。朝は雲の中なのでいつも遅延するのかもしれません。

ビジネスクラス(マイルで取得)で、さらにロストバゲージ対策のため手荷物のみにしていたので、真っ先に降りて真っ先に車を確保できたのが良かったです。もし預け荷物があったらアウト。エコノミーの後ろの方の席でもアウトだったでしょう。

乗り継ぎに余裕を持っていたマチュピチュ行きの鉄道も駅に着いたらギリギリでした。年末の繁忙期で電車も満席で、マチュピチュへの交通手段は通常は鉄道のみなので(バスでずっと遠回りして裏から登山というルートもあるようですが)、乗れなかったらマチュピチュに行けなかったかもしれません。

北京にまつわる遅延

羽田から北京経由でバルセロナに向かう日、空港についたら私達が乗る便の表示が変でした。不吉な予感がしながらチェックインカウンターに行くと、なんと4時間の遅延。

他のカウンターでは悲鳴を上げている乗客もいました。私達も予約していた北京ダックの店をキャンセルせざるを得なくて残念でした。

別の機会に、北京から東京へのフライトが豪雨によりしばらく(1時間位?)遅延したこともありました。

他にも、敦煌から北京へのフライトが1時間半くらい遅延した事があります。理由はなんと政治的な理由で、どうやら要人が乗るからだったようです。

イスタンブール行きが遅延して係員に案内されました

エジプトからイスタンブール経由で日本に帰る際にも遅延。このときは最初から乗り継ぎ時間が短かったので、イスタンブールについたら係員がお出迎えしてくれて他の数名の乗客と一緒にショートカットルートを案内してくれ、なんとか間に合いました。

遅延状況

その他にも記憶に残っていない遅延があるかもしれません。飛行機の遅延は珍しくもなく、今回の旅行は遅延しなくて良かったなくらいな感じです。

統計的にも大手各社の定時運行率は6割から8割台位です。
https://www.travelvoice.jp/20180310-107402

つまり5回乗れば、一回か二回は遅延するということです。乗継便なら一回の旅行で遅延する可能性がかなり高いということになります。

航空会社によって定時発着率にかなりの差があるので、それを考慮して航空会社を選ぶというのもひとつかもしれません。

遅延には季節的なものや、地域的な天候や混雑具合に影響されるものもあると思います。flightradar24のようなサイトで、過去の運行状況を確認し、状況によっては乗り継ぎ時間を増やしたり、プランBを考えておくのも一つです。

乗り継ぎ時間の確保

旅慣れた人は乗り継ぎ時間を短くするとか書いてあるのを見たことがあります。しかし、上記のように遅延はしばしば起こることなので、乗り継ぎ時間を短くするのは大きなリスクを伴います。

長時間の遅延はそこまで確率が高くないとしても、最短接続時間ギリギリの乗り継ぎ時間などはもってのほかということです。

予定を立てずに長期間放浪するような旅行であれば遅延したら航空会社に食事代やホテル代を出してもらえたり保険金がもらえたりしてラッキーという考えもあるかもしれません。

しかし、一般人の数日から一週間程度の旅行で遅延して乗り継げなかった場合、それが繁忙期ならどうなるのか考えただけで恐ろしいです。当日や翌日の便に空きがあればまだマシかも知れません。もしなければ…

私の場合は、乗り継ぎ時間は可能であれば3時間以上とるようにしています。経由地が魅力的な場合には乗り継ぎ時間を長くして観光する場合もあります。この場合遅延してもトランジットの観光を諦めるだけですみますから。

これまでにトランジットやストップオーバーで、イスタンブール、エジプト、パナマ、ニューヨーク、ケルン、北京、パース、オークランド、シドニー、バンコク、ドバイ、シンガポールなどを訪れています。パースやドバイはトランジットでなければ行くことはなかったでしょう。いずれも良い思い出です。

航空会社からの保障

遅延に備えて契約条件を調べておくのも役立ちそうです。航空会社の責任による遅延の場合には、食事代やホテル代の保証を受けることができるかもしれません。

事前に契約条件をファイル保存してスマホで閲覧できるようにしておくと、それを元に交渉することも可能だと思います。

保険の利用

損保ジャパンの海外旅行保険off!などは、遅延した場合にそれに伴う費用を払って貰える場合があります。ただし、6時間以内に乗り継げない場合など、それなりに条件も厳しいです。

費用と補償額をよく考えてから加入したほうが良さそうです。

キャンセル(欠航)

遅延は遅れるだけなので乗り継ぎ時間に余裕さえあればまだマシです。問題はフライトがキャンセルされた場合です。流石にキャンセルは少なくて過去に二回しかありません。

ファーストクラスがエコノミークラスにダウングレード

一度目はワイオミングのジャクソンホールから東京に戻る際のフライトです。マイルで取得しただけあって、ジャクソンホールから、サンフランシスコ、ロサンゼルスと乗り継いでから東京に帰るというルートでした。

理由は聞いていませんが、サンフランシスコ行きがキャンセルされてしまい、代わりにロサンゼルス直行に振り替えてもらえたのである意味ラッキーでした。

だがしかし、すんなり発券されるとは限らないと思い、係員から渡されたボーディングパスを注意深く見てみたら、ファーストクラスを予約していたのに出てきたのはエコノミークラスでした! 

いや、予約してたのはファーストクラスだからと言って、再度発券してもらったら、ロサンゼルスまではファーストになったものの、東京まではビジネスクラス。

いや、だからファーストだから、と言ったら、僕の権限ではこれしか発券できないと言われ、仕方がないのでとりあえずロサンゼルスに飛ぶことにしました。

ロサンゼルスに飛んだ後、親切そうな人がいるユナイテッドのカウンターを探して、そこで事情を伝えた所、これは誰が発券したのと聞かれました。

誰と言われても知らないので、ジャクソンホールのスタッフと言ったら、なんか納得した感じで、速やかにファーストクラスのボーディングパスを発行してくれました!

今にして思うと、国内線はユナイテッドではなく、US Airwaysあたりの提携便だったのかもしれません。それなので、US Airwaysの職員では権限がなくてユナイテッドのファーストクラスのチケットを発券できなかったのかもしれません。

結果オーライでしたが、危うく貴重な長距離国際線のファーストクラスに乗りそこねるところでした。

バラナシに立ち寄れないことに

インドのバラナシ(昔の名前はベナレス)に向かうため、デリーの空港についてチェックインカウンターに向かった所、まさかのフライトキャンセル。

最初はなにかの間違いかと思ったら本当で、霧(というかPM2.5?)による視界不良のためバラナシから来るはずだった飛行機がまだ着いていないということでした。バラナシの次の目的地コルカタへのフライトも残り二席しかなくて、しかも非常口前の高い席しか空いていないと言われました。

残り二席だけでそれが高い席なんて嘘だろうと思い、一旦カウンターを離れて検討しました。しかし、翌日にバラナシに飛ぶと今度はその次のコルカタ行きに乗り継げないし、バラナシからコルカタは別切りの他社便で予約変更も不可の格安チケットです。それに翌日霧が晴れるかどうかもわかりません。そうなるといよいよまずいことになってしまいます。

やむを得ず、バラナシは断念してコルカタ行きのフライトに変更してもらいました。飛行機に乗ってみてびっくり、満席です。どうやら本当に二席しか残っていなかったようです。乗れてよかった…

バラナシに行けなくなったため、ガンジス川の沐浴を見ることができなくなりました。おまけにコルカタは大した観光スポットもなく、なにより空気も街も汚く外にいるだけで体力を奪われます。イギリス人が宇宙で最悪の場所と呼んだのも納得です。そんな街に余計に滞在することになり、残念な結果となりました。



というわけで、航空機の遅延欠航というのは結構あるものです。旅程を考えるときには、この便が遅延したら、欠航したらと考えながら組むことをお勧めいたします。

それでは良い旅を。

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